灘中学校1995年算数1日目第3問(解答・解説)
道の選び方の問題には、次のような有名な問題があります。
(問題)次の図で、点Pから点Qまで遠回りしないで行く方法は、全部で何通りありますか。
この問題に対しては、下図のように、角の点までの行き方を書き込む解法があります。
ある角までの行き方は、その手前の角までの行き方の和なっています。
さて、問題を解いてみましょう。
上の図より、AからBまで行くのに最短の進み方は221通りあることがわかります。
(別解)
A、Bからそれぞれ同じペースで進み、中間点(図の・印)での出会い方を数えると、少し計算が楽になります。
対称性(点対称性)を考慮すると、AからCへの進み方とBからGへの進み方、AからDへの進み方とBからFへの進み方などはすべて同じだとわかりますね。 対称性を利用して作業を減らす!
また、例えば、D地点での出会い方は、AからDまでの行き方が4通りあり、そのそれぞれに対して、BからDまでの行き方が14通りあることから、積の法則により、4×14通りあるとわかります。他の地点での出会いも同様に考えられますね。
したがって、AからBまで行くのに最短の進み方は
(1×14+4×14)×2+9×9
=5×14×2+81 ←分配法則の逆を利用しました。
=14×10+81 ←5×2を先に計算しましょう。
=140+81
=221通り
となります。