南山中学校女子部2005年算数第10問(解答・解説)
(1)
5+7+□+8と1+2+3の差は□+14(0+14=14以上9+14=23以下)ですね。 ←上限チェック・下限チェック!
これが11の倍数(0も含みます(以下同様))となるのは、□=22−14=8のときですね。
(2)
3+□+5と1+6+△の差は、3+□+5が1+6+△以上のとき(3+□+5)−(1+6+△)=□ー△+1となり、1+6+△が3+□+5以上のとき(1+6+△)−(3+□+5)=△−□−1となります。
(あ)□ー△+1が11の倍数となるとき
□ー△+1は□+1以下となり、9+1=10以下となるから、□ー△+1=0、つまり△=□+1となります。
□を0、1、2、・・・、8とすると、△をそれぞれ1、2、3、・・・、9とすることにより、与えられた数は11の倍数となりえますが、□を9とすると、条件を満たす△はありませんね。
したがって、この場合、□を9としたときのみ、与えられた数は11の倍数とはなりえません。
この時点で答えの候補が9だけになり、問題の形式からこれが答えと考えられますが、論理的には、9があらゆる場合に条件を満たすことを確認しておく必要があります。
(い)△−□−1が11の倍数となるとき
□に9を入れると、△−10が11の倍数となることはありえませんね。 ←□が9のとき、そもそも、1+6+△が3+□+5以上となることはないですね。
したがって、問題の条件を満たす□は9となります。
(参考)11の倍数の判定法(もとの数が11の倍数=各位の数から1つおきにとった数の合計の差が11の倍数(0も含みます))
99、9999、999999、・・・のように、9が偶数個並んだ数は、11の倍数です。また、これを10倍した数に11を加えた数(99×10+11=1001、 9999×10+11=100001、999999×10+11=10000001、
・・・)も11の倍数です。このことを利用します。
例えば、82478の場合を考えてみましょう。
82478
=8×10000+2×1000+4×100+7×10+8×1
=8×(9999+1)+2×(1001−1)+4×(99+1)+7×(11−1)+8 ←分配法則を利用します。
=8×9999+2×1001+4×99+7×11+8−2+4−7+8
11の倍数
となるから、8−2+4−7+8(8+4+8と2+7の差ですね)の部分が11の倍数(0も含みます)であれば、82478も11の倍数であることになります(この場合は、11の倍数になりますね)。