桜蔭中学校2016年算数第3問(解答・解説)
回転体の体積は回転軸に平行にスライドさせても変わらないという当たり前のことを利用して解きます。
体積に関しては次のようになっていますね。
1番目 正方形4個 半径2×2cm、高さ4cmの円柱
2番目 正方形6個 半径2×3cm、高さ4cmの円柱
3番目 正方形8個 半径2×4cm、高さ4cmの円柱
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□番目 正方形4+2×(□−1)=2×(□+1)個 半径2×(□+1)cm、高さ4cmの円柱
(1)
求める体積は
(2×3)×(2×3)×3.14×4
=144×3.14
=314
125.6
+ 12.56
452.16cm3
となります。
半径6cmの円柱の底面積・上下(図のピンク色の部分)、半径2cm、高さ4cmの円柱の側面積(図の赤色の部分)、半径4cm、高さ4cmの円柱の側面積(図の水色の部分)、半径6cm、高さ4cmの円柱の側面積(図のオレンジ色の部分)の合計が求める表面積になります。
求める表面積は
6×6×3.14×2+2×2×3.14×4+4×2×3.14×4+6×2×3.14×4 ←側面積の部分に関しては、相似を利用して、2×2×3.14×4×(1+2+3)/1としてもよいでしょう。
=3.14×(72+16+32+48)
=3.14×168
=314
188.4
+ 25.12
527.52cm2
となります。
(2)
□番目の体積が11304cm3になるとすると、2×(□+1)×2×(□+1)×3.14×4=11304となるから、
{2×(□+1)}×{2×(□+1)}
=11304/(3.14×4)
=2826/3.14 ←3.14×9=28.26を覚えていればすぐに約分できますね。
=900
=30×30
となり、2×(□+1)は30となります。
したがって、求める正方形の個数は30個になります。
(追加設問)
立体の表面積が5275.2cm2となるとき、もとの図形の正方形の個数を求めなさい。
(解説)
□番目の表面積は
2×(□+1)×2×(□+1)×3.14×2+2×2×3.14×4×{1+2+3+・・・+□+(□+1)}/1 ←側面積の部分に関しては、相似を利用しました。
= 2×(□+1)×2×(□+1)×3.14×2+2×2×3.14×4×{1+(□+1)}×(□+1)×1/2 ←等差数列の和の公式を利用しました。
=8×(□+1)×3.14×{(□+1)+(□+2)}
=8×3.14×(□+1)×(□×2+3) ←分配法則の逆を利用しました。
となります。
8×3.14×(□+1)×(□×2+3)=5275.2
(□+1)×(□×2+3)=5275.2/(8×3.14)=659.4/3.14=210
210の約数のペアで大体1:2になるものを探せばいいですね。 ←□×2+3が□+1の2倍に近いからです。
210/2=105あたりの平方数で見当をつけると、□=9がすぐに見つかりますね。
したがって、求める正方形の個数は
2×(9+1)
=20個
となります。