大阪星光学院中学校2002年算数第4問(解答・解説)

(1)
どこで39分(6時間39分−6時間)の差がついたか把握(はあく)することが大切です。
途中で流されたというのは扱いにくいですね。最初(または最後)に流されたとしても時間的には同じことなので、最初(または最後)に流されたと考えましょう。
すると、出発した直後に(流速で)流されはじめて、出発地点に(船の上りの速さで)戻ってくるまでに39分かかったことがわかりますね。
大阪星光学院中学校2002年第4問(解答・解説)の図
線分図に表してみると、右のようになります。どちらが上流かわかりやすくするために斜めの線分図にしました。
いつものところに注目すると、船の上りの速さが求まりますね。
  船の上りの速さ
 =48÷6
 =8km/時
となります。
次に、流されはじめてから出発地点に戻ってくるまでのところに注目します。
上りの速さで39−30=9分かかる距離を流速では30分かかっているから、
  流速
 =8×9/60÷30/60
 =8×9/30
 =24/10 ←小数で答えるのなら、これ以上約分しないほうがいいでしょう。
 =2.4km/時
となります。
(別解)
比を利用して解きます。
流されはじめてから出発地点に戻ってくるまでのところに注目します。
  時間の比  流速:上り=30分:9分=10:3
   ↓逆比(距離一定〜流された距離)
  速さの比  流速:上り=B:I
Iが48÷6=8km/時に相当するから、流速(Bに相当)は
  8×B/I
 =2.4km/時
となります。

(2)
とりあえず出題者の誘導にお付き合いして解きます。
流水算の線分図
下りの速さは
  8+2.4×2 ←下りの速さ=上りの速さ+流速×2ですね。
 =12.8km/時
だから、下りにかかる時間は
  48÷12.8
 =48×10/128
 =15/4時間
 =3時間+3/4×60分
 =3時間45分
となります。
したがって、往復にかかる時間(いつも)は
  6時間+3時間45分
 =9時間45分
となります。
(別解)
比を利用して解きます。
下りの速さは
  I+B×2 ←下りの速さ=上りの速さ+流速×2ですね。
 =O
となります。
  速さの比  上り:下り=I:O=5:8
   ↓逆比(距離一定〜AB間の距離)
  時間の比  上り:下り=[8]:[5]
[8]が6時間に相当するから、往復にかかる時間([8]+[5]=[13])は
  6×[13]/[8]
 =39/4時間
 =9時間+3/4×60分
 =9時間45分
となります。



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