大阪星光学院中学校2015年算数第5問(解答・解説)


(2)の(前半)
1001=7×11×13で、4桁の13の倍数でこれより小さいものはないから、答えは1001となります。 1001=7×11×13は難関中学校の入試でよく出題されているので、覚えておきましょう。
(1)
1001×2=2002は13の倍数で、これに13をたした2015も13の倍数となります。 ←一の位を5になるように13をたしました。ただ、この年の受験生であれば、2015が13の倍数となることは事前にわかっていたはずですね。
2015に13の倍数で一の位のものが0のもの、つまり130の倍数をたしていけばいいですね。
130を7個(910)までたせるので、答えは
  7+1
 =8個
となります。
(2)の(後半)
6桁の整数を2A01B5とします。
  2A01B5
 =2A0×1000+1B5
 =2A0×(1001−1)+1B5 ←この変形については、(参考1)を参照
 =2A0×1001−2A0+1B5
となります。
2A0×1001は13の倍数だから、1B5と2A0の差、つまり2A0−1B5=1A0−B5が13の倍数となるものが条件を満たすことになります。 ←2A0のほうが1B5より大きいことに注意しましょう。
あとは、B=0〜9を調べつくしてB5を13で割った余りと1A0を13で割った余りが等しくなるものを数えるだけです。
その際、1A0もB5も5の倍数で、それぞれの一の位が0、5であることに注目すると、B5に65、65+130をたして1A0になるものを考えればよいことがわかりますね。
 B5 1A0
 05 70× 70+130=200× ←この時点で1A0に130をたしても駄目だとわかりましたね。
 15 80×
 25 90×
 35 100
 45 110
 ・・・・・・・
 95 160 
したがって、答えは7個となります。 ←A=0〜6の場合ですね。
(参考1)
1001の倍数判定法〜一の位から3桁ごとに数を区切って、右から奇数番目の総和と偶数番目の総和の差が1001の倍数(0も含みます)となれば、もとの整数は1001の倍数となります。 ←1001=7×11×13だから、これは7の倍数の判定法、11の倍数の判定法、13の倍数の判定法でもあります。ただし、11の倍数の判定法は、通常別の方法を使います。
例えば、23660648の場合を考えてみましょう。
  23×1000000+660×1000+648×1
 =23×(999999+1)+660×(1001−1)+648 ←1001と999999=1001×999を作り出しました。
 =23×{1001×999+1}+660×(1001−1)+648
 =23×1001×999+23×1+660×1001−660×1+648 ←分配法則を利用しました。
 =1001×(23×999+660)+23−660+648 ←分配法則の逆を利用しました。
だから、23−660+648(この計算は小学生の範囲外ですが、23+648−660とすれば小学生の範囲で計算できますね)の部分が1001の倍数(0も含みます)であれば、23660648も1001の倍数となります。
この例の場合、23+648−660=11となるので、3660657は1001の倍数となりませんね。
次に、12673661の場合を考えてみましょう。
  12×1000000+673×1000+661×1
 =12×(999999+1)+673×(1001−1)+661 ←1001と999999=1001×999を作り出しました。
 =12×{1001×999+1}+673×(1001−1)+661
 =12×1001×999+12×1+673×1001−673×1+661 ←分配法則を利用しました。
 =1001×(12×999+673)+12−673+661 ←分配法則の逆を利用しました。
だから、12−673+661の部分が1001の倍数(0も含みます)であれば、12673661も1001の倍数となります。 この例の場合、12−673+661(=12+661−673)=0となるので、12673661は1001の倍数となりますね。
(参考2)
999の倍数判定法〜一の位から3桁ごとに区切った数の和が999の倍数となれば、もとの整数は999の倍数となります。 ←999=3×3×3×37だから、これは3、9、27の倍数の判定法、37の倍数の判定法などでもあります。ただし、3、9の倍数の判定法は、通常別の方法を使います。
例えば、142857の場合を考えてみましょう。
  142857
 =142×1000+857
 =142×(999+1)+857 ←999を作り出します。9の倍数判定法のときも同様の変形をしたはずですね。
 =142×999+142+857 ←分配法則を利用しました。
が999の倍数となるためには、142+857が999の倍数となればいいですが、142+857が999の倍数であれば、142857も999の倍数となります。
この例の場合、142+857=999となるので、142857は999の倍数となりますね。
なお、99の倍数判定法は、一の位から2桁ごとに区切った数の和が99の倍数かどうかになり、9999の倍数判定法は、一の位から4桁ごとに区切った数の和が9999の倍数かどうかになります。



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