三田学園中学校1998年算数第3問(解答・解説)


花びらの面積について)

花びらの面積の基本図1

  花びらの面積(花びらの面積の基本図1の水色の斜線部分)
 =(1/4円の面積)+(1/4円の面積)−(正方形の面積) ←「たしすぎたら、ひく」
 =(半径)×(半径)×(円周率)×1/4×2−(半径)×(半径)
 =(半径)×(半径)×{(円周率)/2−1} 分配法則の逆を利用しました。
特に、円周率が3.14のときは、
  (半径)×(半径)×(3.14/2−1)
 =(半径)×(半径)×0.57
となります。
因みに、円周率が3のときは、
  (半径)×(半径)×(3/2−1)
 =(半径)×(半径)×1/2
となり、円周率が22/7のときは   (半径)×(半径)×(22/7×1/2−1)
 =(半径)×(半径)×4/7
となります。

円周率が3.14のとき
  (正方形の面積):(花びらの面積):{(正方形の面積)−(花びらの面積)}
 =(半径)×(半径):(半径)×(半径)×0.57:{(半径)×(半径)−(半径)×(半径)×0.57}
 =1:0.57:0.43
 =100:57:43
因みに、円周率が3のときは、
  (正方形の面積):(花びらの面積):{(正方形の面積)−(花びらの面積)}
 =(半径)×(半径):(半径)×(半径)×1/2:{(半径)×(半径)−(半径)×(半径)×1/2}
 =1:1/2:1/2
 =2:1:1
因みに、円周率が22/7のときは、
  (正方形の面積):(花びらの面積):{(正方形の面積)−(花びらの面積)}
 =(半径)×(半径):(半径)×(半径)×4/7:{(半径)×(半径)−(半径)×(半径)×4/7}
 =1:4/7:3/7
 =7:4:3

また、それぞれを半分にした面積比も同様になります。
花びらの面積の基本図2

  (直角二等辺三角形の面積):(花びらの半分の面積):(図の紫色の斜線部分の面積)
  =100:57:43 (円周率が3.14のとき)

なお、花びらの半分の面積を求めてから、2倍することにより花びらの面積を求めることもできます。

さて、問題を解いていきましょう。

(1)
求める面積は、1辺8cmの正方形の面積の43/200倍となるので、
  8×8×43/200
 =32×43/100 ←約分は2だけにとどめました。約分しすぎると却(かえ)って計算が面倒になるからです。
 =1376/100 ←すぐに小数になおせますね。〜「分母が10、100、・・・なら、ラッキー」
 =13.76cm2

分数で答えるつもりなら、次のようにするといいでしょう。
  8×8×43/200
 =8×43/25 ←4×25=100を利用して約分しました。
 =344/25cm2

もちろん、次のように「差」で求めることもできます。
  求める面積
 =正方形の面積−(半径8cmの1/4円)
 =8×8−8×8×3.14×1/4
 =64−16×3.14
 =64−(31.4+18.84)
 =64−50.24
 =13.76cm2

(2)
実は、(イ)の面積と(ウ)の面積は等しくなります(★を参照)。
(ウ)の面積は、花びらの面積になっていますね。
(ウ)の面積は、1辺4cmの正方形の面積の57/100だから、(イ)の面積は
  4×4×57/100
 =4×228/100 ←あえて約分しません。
 =912/100 ←すぐに小数になおせますね。〜「分母が10、100、・・・なら、ラッキー」
 =9.12cm2

分数で答えるつもりなら、次のようにするといいでしょう。
  4×4×57/100
 =228/25cm2 ←4×25=100を利用して約分しました。


三田学園中学校1998年算数第3問(解答・解説)の図1

図の赤紫色で囲んだ図形(水色と黄緑色とオレンジ色をあわせたもの)と図の水色(オレンジ色)の図形は相似(相似比は2:1)だから、面積比は2×2:1×1=C:@となります。
黄緑色の部分の面積はC−@×2=Aで、水色と黄緑色を合わせた図形(花びらの形)の面積は@×2=Aだから、両者の面積は等しくなります。

(別解)
図のように補助線を引きます。 曲線(円、扇形)がらみの問題→周上の点と中心を結ぶ!
三田学園中学校1998年算数第3問(解答・解説)の図2

求める面積は、半径8cmの1/4円から、半径4cmの1/4円2つ(半径4cmの半円1つ)と1辺4cmの正方形の面積をひけばいいから、   「差」で求める!(復元)
  8×8×3.14×1/4−4×4×3.14×1/2−4×4
 =8×3.14−16
 =25.12−16
 =9.12cm2

(3)
三田学園中学校1998年算数第3問(解答・解説)の図3

上の図のように、(ウ)を半分に分割し、等積移動を行います。
すると、(ア)と(イ)と(ウ)の部分の面積の和は、1辺8cmの正方形の半分の直角二等辺三角形の面積と等しくなるので、
  8×8×1/2=32cm2

等積移動に気づかなければ、(ウ)の面積を求めて、(1)と(2)を利用することになります。



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