渋谷教育学園幕張中学校2005年1次算数第1問(解答・解説)

(1)
約数の個数を求めるのだから、素因数分解します。
  2)12  2)30
  2) 6  3)15
     3    5
  12=2×2×3
  30=2×3×5
12の約数の個数は(2+1)×(1+1)=6個で、30の約数の個数は、(1+1)×(1+1)×(1+1)=8個だから、 ←(注)を参照しましょう。
  [12,30]
 =6+8
 =14
となります。
なお、(注)の知識がなければ、約数をペアにして書き出して約数の個数を求めることになりますが、できれば樹形図(もしくは、表)で済ませたいところです(樹形図は最後まで完成させる必要はないでしょう)。
(注)一般に、整数☆が
  ○×□×△ ←(○ア個の積)×(□イ個の積)×(△ウ個の積)
と素因数分解されるとき、☆の約数の個数は
  (ア+1)×(イ+1)×(ウ+1)
となります。
例えば、24(2×3)の約数の個数は、(3+1)×(1+1)=8個となります。
このことを樹形図と表を用いて確認しておきましょう。
  (樹形図
樹形図
2の使用個数は、0〜3の3+1(通り)あり、そのそれぞれに対して、3の使用個数は、0、1の1+1(通り)あります。したがって、約数の個数は(3+1)×(1+1)=8個となります。

  (
  2を0個 2を1個 2を2個 2を3個
3を0個
3を1個 12 24

(参考)なお、上の表の考え方を利用すると、約数の合計を計算することができます。
約数の合計
 約数の和は、(1+2+4+8)×(1+3)となりますね。 ←長方形の面積を求めるイメージ
(2)
一般に、次のことが成り立ちます((1)の(注)を参照しましょう)。
  約数が1個の整数・・・1
  約数が2個の整数・・・素数
 ←本問では、不要です。
  約数が3個の整数・・・素数の2乗(同じ素数2個の積)
  約数が奇数個の整数・・・平方数

このことを利用すると、調べる手間がかなり省(はぶ)けます。
4(素数の2乗ですね)の約数の個数は3個だから、[a,4] =8というのは、aの約数の個数が8−3=5個ということですね。
約数が奇数個となる整数は平方数だから、平方数を小さい方から順にチェックしていきます。
ただし、1の約数は1個、素数の2乗(平方数)の約数は3個だから、調べる必要はありません。
  4×4
 =2
だから、約数の個数は4+1=5個となります。
したがって、a=4×4=16となります。
この問題は神戸女学院中学部1995年2日目第4問とほとんど同じ問題なので、そちらもぜひ解いてみましょう。



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