東大寺学園中学校2009年算数第2問(解答・解説)


(解法1)
nか所の〇には間が(n−1)個あります。
そのそれぞれの間について、仕切りを入れるか入れないかの2通り考えられるから、仕切りの入れ方は全部で2×2×・・・×2(2を(n−1)個かけ合わせた数)通り考えられますが、そのうち全く仕切りを入れない場合は条件を満たさないので、S(n)=2×2×・・・×2(2を(n−1)個かけ合わせた数)−1となります。
(1)
S(4)=2×2×2−1=7、S(5)=2×2×2×2−1=15となります。
(2)
127+1=128は2を7個かけ合わせた数だから、S(n)=127となるnは7+1=8となります。
(解法2)
まず、問題文の例について考えてみます。
2か所の〇には間が2−1=1か所あります。
仕切りの入れ方は次の(あ)の場合が考えられます。
 (あ)1か所に仕切りを入れる場合・・・1通り
したがって、S(2)=1となります。
3か所の〇には間が3−1=2か所あります。
仕切りの入れ方は次の(あ)、(い)の場合が考えられます。
 (あ)2か所すべてに仕切りを入れる場合・・・1通り
 (い)2か所のうち1か所に仕切りを入れる場合・・・2通り
したがって、S(3)=1+2=3となります。
n=4、5の場合についても同様に考えられます。
(1)
4か所の〇には間が4−1=3か所あります。
仕切りの入れ方は次の(あ)〜(う)の場合が考えられます。
 (あ)3か所すべてに仕切りを入れる場合・・・1通り
 (い)3か所のうち2か所に仕切りを入れる場合・・・3通り ←3か所のうち仕切りを入れない1か所の選び方を考えればいいですね。
 (う)3か所のうち1か所に仕切りを入れる場合・・・3通り
したがって、S(4)=1+3+3=7となります。
5か所の〇には間が5−1=4か所あります。
仕切りの入れ方は次の(あ)〜(え)の場合が考えられます。
 (あ)4か所すべてに仕切りを入れる場合・・・1通り
 (い)4か所のうち3か所に仕切りを入れる場合・・・4通り ←4か所のうち仕切りを入れない1か所の選び方を考えればいいですね。
 (う)4か所のうち2か所に仕切りを入れる場合・・・(4×3)/(2×1)=6通り
 (お)4か所のうち1か所に仕切りを入れる場合・・・4通り
したがって、S(5)=1+4+6+4=15となります。
(2)
ハノイの塔(〇番目の数が2を〇個掛け合わせたものから1を引いたもの)と同様の規則性だとわかります。 ←このことがわからなくても隣同士の差をチェックすれば等比数列になっていることがわかるでしょう。
2を7個かけ合わせた数が128だから、S(n)=127を満たすnは1+7=8となります。 ←この問題の場合、n=〇+1になっていますね。
なお、仕切り0個の場合も1通りと考えたときの場合の数をn=2の場合から順に書き出すと
  2、4、8、16、・・・
となり、2の累乗となっていることがすぐにわかります。
このことに着目して解いてもいいでしょう。
また、次のパスカルの三角形がこの問題と絡んでいることも確認しておきましょう。 ←この問題の規則性は各段における右端の1以外の和になっていますね。
      1      和1
     1 1     和2
    1 2 1    和4
   1 3 3 1   和8
  1 4 6 4 1  和16
 ・・・・・・・・・・・ ・・・




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