筑波大学附属駒場中学校2006年算数第1問(解答・解説)


少し実験してみれば、交点をなるべく多くするためには、なるべく3方向に均等になるように輪ゴムをかければよく、交点をなるべく少なくするためには、同じ方向に輪ゴムをかければよいことがすぐにわかりますね。 小さな例で実験⇒観察⇒規則性の把握⇒一般化
(1)
3本の輪ゴムを3方向に1本ずつかければよいですね。
1本の輪ゴムには、交点が2×2=4個できるので、3本の輪ゴムでは、交点が4×3=12個できます。
すべての交点はダブルカウントされているので、求める交点の個数は
  12÷2 あえてダブらせて、重複度で割るという方針で解いています。(3)も同様です。
 =6個
となります。
なお、立方体の各面のところに交点が1個ずつできるから、全部で6個となりますとしてもよいでしょう。
簡単な(3)を先に解きます。
(3)
99本の輪ゴムの場合、3方向に99/3=33本ずつかければよいですね。
1本の輪ゴムには、交点が33×2×2個の交点ができるので、99本の輪ゴムでは、交点が33×2×2×99個できます。 ←1本の輪ゴムを正方形状にして、縦方向に33回切り、横方向に33回切ることをイメージすればいいでしょう。わかりにくければ概略図をかきましょう。
すべての交点はダブルカウントされているので、99本の輪ゴムの場合の交点の最大個数は
  33×2×2×99×1/2
 =66×99個 ←答えでないので計算しません。
となります。
ここに100本目の輪ゴムをかけると、100本目の輪ゴムの上には、新たに33×2×2個の交点ができるので、結局、求める交点の最大個数は
  66×99+33×2×2
 =66×99+66×2
 =66×101 ←分配法則の逆を利用しました。
 =6666個
となります。
なお、立方体の各面のところに交点が何個ずつできるかを数えると次のようになります。
説明の便宜上、34本が立方体の側面に巻き付いていると考えます。
立方体の底面1個あたりに、交点が33×33個でき、側面1個あたりに、交点が33×34個できるから、全部で
  33×33×2+33×34×4
 =66×(33+68) ←分配法則の逆を利用しました。
 =66×101
 =6666個
となります。
(2)
3方向にかける輪ゴムの組み合わせとして考えられるのは、次の場合になります。 ←この程度であれば頭で想像できるはずですが、わかりにくければ図をかきましょう。
5本の輪ゴムのかけ方としては次の場合が考えられます。
 5−0−0・・・交点0個
 4−1−0・・・交点8個
 3−2−0・・・交点12個
 2−2−1・・・交点8個
交点が12個になるのは、3−2−0だけですね。
新たに3本の輪ゴムをかけて交点を最小にするためには、6−2−0となるようにすればいいですね。
新たにかけた輪ゴム1本上には、交点が新たに2×2=4個できるから、結局、この場合の交点の個数は全部で
  12+4×3
 =24個
となります。
新たに3本の輪ゴムをかけて交点を最大にするためには、3−2−3となるようにすればいいですね。 ←3−3−2としても同じことですが、このほうがわかりやすいので、このように考えます。
新たにかけた輪ゴム1本上には、交点が新たに2×3+2×2=10個できるから、結局、この場合の交点の個数は全部で
  12+10×3
 =42個
となります。



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