筑波大学附属駒場中学校2008年算数第2問(解答・解説)
(1)
交点の個数が最大となるように直線を引くためには、新たに直線を引いたとき、すでにある直線と必ず交わるようにすればいいですね。
□本目の直線を引くと、(□−1)本の直線と交点を持つから、新たに(□−1)個の交点が増えます。
したがって、4本の直線を引くと、交点の個数は
1+2+3
=6個
となります。
なお、わかりにくければ、小さな数で実験すれば、規則性がわかります。
青丸をつけた数字がうまく対応していることに注目するとよいでしょう。
(別解)
4本の直線から2本の直線を選ぶと交点が1つ決まることに注目すると、求める交点の個数は、異なる4本の直線から2本の直線を選ぶ場合の数と等しくなることがわかるから、
(4×3)/(2×1) ←組み合わせです。
=6個
とわかります。
(2)
交点の個数が最大となるように直線を引くということですね。
1+2+・・・+13<100<1+2+・・・+14 ←1+2+3+・・・+10=55を利用すると、すぐにわかりますね。
だから、求める直線の本数は15本となります。
(別解)
直線の本数を□本とします。
□本の直線から2本の直線を選ぶと交点が1つ決まることに注目すると、交点の個数は、異なる□本の直線から2本の直線を選ぶ場合の数と等しくなることがわかるから、
□×(□−1)/(2×1) ←組み合わせです。
=□×(□−1)/2個
とわかります。
これがはじめて100を超えるような□を求めればいいですね。
14×(14−1)/2<100 ←□×(□−1)をほぼ平方数と考えて、200あたりの平方数(14×14=196)で見当をつければいいですね。
15×(15−1)/2>100
だから、□=15となり、求める本数は15本となります。
(3)
交点の個数が最大となるように折れ線を引くということですね。
□本目の折れ線(折れ目で(あ)と(い)に分かれるとします)を引くと、(あ)、(い)のそれぞれが(□−1)本の折れ線と交点を{(□−1)×2}個持つから、新たに{(□−1)×4}個の交点が増えます。
あとは、表のようなもので調べればいいでしょう。
1本 0個
↓+(2−1)×4 赤色の数字がうまく対応していますね。
2本 4個
↓+(3−1)×4
3本 12個
↓+(4−1)×4
4本 24個
↓+(5−1)×4
5本 40個
↓+(6−1)×4
6本 60個
↓+(7−1)×4
7本 84個
↓+(8−1)×4
8本 112個>100個
だから、求める本数は8本となります。
(別解)
折れ線の本数を□本とします。
実質的には、直線が(□×2)本あるのとほぼ同じことです。
(□×2)本の直線から2本の直線を選ぶと、交点が1つ決まる(ただし、折れ線のペアとなっていた直線を2本選んだ場合は除きます(□通りあります))ことに注目すると、交点の個数は、異なる(□×2本の直線から2本の直線を選ぶ場合の数から、折れ線のペアとなっていた直線を2本選んだ場合を取り除いた場合の数と等しくなることがわかるから、
□×2×(□×2−1)/(2×1)−□ ←前半は、組み合わせです。
=□×(□×2−1)−□
=□×(□×2−2) ←分配法則の逆を利用しました。
=□×2×(□−1)個 ←分配法則の逆を利用しました。
とわかります。
これがはじめて100を超えるような□を求めればいいですね。
7×2×(7−1)<100 ←□×(□−1)をほぼ平方数と考えて、50あたりの平方数(7×7=49)で見当をつければいいですね。
8×2×(8−1)>100
だから、□=8となり、求める本数は8本となります。