筑波大学附属駒場中学校2014年算数第3問(解答・解説)


以下、1kgの食塩水を[4]と表します。
まず、1回目の操作終了後までについて考えます。
操作の前半終了後、食塩の量は変わらず、濃さ(食塩の量/食塩水の量)が4/5になったのだから、食塩水の量は最初の5/4倍、つまり、加えた水の量は最初の食塩水の量の1/4倍、つまり[4]×1/4=[1]となっています。
また、1回目の操作終了後の食塩水の量は[4]×2=[8]となっています。
1回目の操作全体は「12%の食塩水[4]×2−[4]×1/4=[7]に水[1]を加える」と読み替えることができるから、食塩の量が一定で、食塩水の量が8/7倍になったのだから、濃さは7/8倍となります。
次に、2回目の操作終了後までについて考えます。
2回目の前半の操作終了後、食塩の量は変わらず、濃さ(食塩の量/食塩水の量)が4/5になったのだから、食塩水の量は2回目の操作の直前の5/4倍、つまり、加えた水の量は1回目の操作終了後の食塩水の量の1/4倍、つまり[8]×1/4=[2]となっています。
また、2回目の操作終了後の食塩水の量は[4]×3=[12]となっています。
2回目までの操作全体は「12%の食塩水[12]−([1]+[2])=[9]に水[1]+[2]=[3]を加える」と読み替えることができます。
これ以降も同様に考えることができ、それを表で整理すると次のようになります。 ←1回の操作で加える水の量の規則性もすぐにわかりますね。
  12%  水
 @
   [4]  [1]
   [3]
 A
   [8]  [2]
   [2]
 B
   [12] [3]
   [1]
 C
   [16] [4]
   [0]
(1)
求める濃さは
  12×7/8
 =21/2%
となります。
(2)
最初の考察により、答えは1×5=5kgとなります。
因みに、4回目の操作をしたときであることもすぐにわかりますね。
(3)
まず、4回目の操作終了後の食塩水の濃さを求めます。
水[1]+[2]+[3]+[4]=[10]と12%の食塩水[20]−[10]=[10]を混ぜたのだから、濃さは平均の6%となります。
4回目の操作終了後まではこの濃さが1番うすくなっています。 ←1回の操作ごとに水の割合が増えていき、しかも、4回目の操作で最後に12%の食塩水を加えていないからです。
4回目の操作終了後は、12%の食塩水を加えて濃くした後水を加えて薄くするという操作をしていますが、この操作をセットで考えると6%の食塩水を加えていることに他ならないから、食塩水が6%よりうすくなることはありません。
したがって、求める濃さは6%となります。



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