洛星中学校2006年後期算数1第3問(解答・解説)
この程度の問題であれば、立体の見取り図は不要です。
まず、体積を求めます。
それぞれの正方形をのまわりに1回転したときにできる立体は右の図の同じ色をつけた部分を底面とし、高さ2cmの柱体になります。
高さが一定なので、底面積の比が体積比になります。
3個の円はすべて相似で、相似比が1:2:3だから、面積比は
1×1:2×2:3×3
=1 : 4 : 9
差3 差5
となります。
黄色の部分の正方形をのまわりに1回転したときにできる立体の体積を@とすると、黄緑色の部分の正方形をのまわりに1回転したときにできる立体の体積はBとなり、水色の部分の正方形をのまわりに1回転したときにできる立体の体積はDとなります。
したがって、求める体積は
2×2×3.14×2×(@+B×2+D)/@
=3.14×96
=314 ←3.14×100
− 12.56 ←3.14×4
301.44cm3
となります。
次に、表面積を求めます。
底面(オレンジ色部分)と側面(赤色部分と青色部分と紫色部分)に分けて考えます。赤色部分は、底面が半径2cmの円、高さ2cmの円柱の側面積になり、青色部分は、底面が半径2×2=4cmの円、高さ2cmの円柱の側面積に、紫色部分は、底面が半径2×3=6cmの円、高さ2cmの円柱の側面積になります。
上の底面は、へこんでいる部分を外に押し出して考えれば、下の底面と全く同じになりますね。
また、底面が半径2cmの円、高さ2cmの円柱の側面積を[1]とすると、底面が半径2×2=4cmの円、高さ2cmの円柱の側面積は[2]、底面が半径2×3=6cmの円、高さ2cmの円柱の側面積は[3]となります。 ←3つの側面の長方形は、縦の長さが同じで、横の長さの比が1:2:3だからです。
したがって、求める表面積は
6×6×3.14×2+2×2×3.14×2×([1]+[2]+[3])/[1]
=6×12×3.14+8×3.14×6
=(12+8)×6×3.14 ←分配法則の逆を利用しました。
=20×6×3.14
=120×3.14
=314 ←3.14×100
+ 62.8 ←3.14×20
376.8cm2
となります。