四天王寺中学校2005年算数A第2問(解答・解説)
水槽いっぱいの水の量を[30]とします。 ←あとで10、15で割るから、無用な分数を避けるため、10と15の最小公倍数の30としました(このL.C.M.解法については、下の(参考)を参照)
A管、B管の1時間あたりの給水量は、それぞれ
[30]/10
=[3]
[30]/15
=[2]
となります。
A管、B管の両方で水を入れた場合の1時間あたりの給水量は
[3]+[2]
=[5]
だから、求める時間は
[30]/ [5]
=6時間
となります。
(2)
1時間あたり[5]の給水量(A+B)と1時間あたり[3]の給水量(A)を合計7時間集めたら[30]になるということだから、簡単なつるかめ算の問題ですね。
つるかめ算数にはいろいろな解法がありますが、ここでは、極端な場合(全部A+Bの場合)を考えて、式だけで解きます。
求める時間は
([5]×7−[30])÷([5]−[3])
=5/2時間
となります。
(参考)いわゆるLCM解法について
この解法の利点は、単に計算が楽になるだけでなく、仕事算以外の分野にも応用が利きます。
(植木算での応用例)
池の周りに等間隔に木を植えます。4m間隔で植えるときのほうが6m間隔で植えるときより20本多くの木が必要なとき、池の周りは何mですか。
池の周りが12mのとき、4m間隔で植えると12÷4=3本、6m間隔で植えると12÷6=2本で、その差が3−2=1本だから、20本の差が生じるのは、その20÷1=20倍、つまり、12×20=240mのときですね。
(速さでの応用例)
A地点からB地点まで毎分80mの速さで行くと、毎分50mの速さで行くときより15分早く着きます。AB間の道のりは何mですか。
400mを進むのに、毎分80mでは400÷80=5分、毎分50mでは400÷50=8分かかり、その差は8−5=3分だから、15分の差が生じるのは、その15÷3=5倍、つまり、400×5=2000m進むときですね。