フェリス女学院中学校2024年算数第2問(解答・解説)
10=2×5だから、Mを素因数分解したときの素因数2の個数と素因数5の個数をそれぞれ求めて、小さくないほうの個数が10で割り切れる回数になります。
(1)
問題文にMが書かれているので、それを利用します。
Mを構成する10個の整数について、素因数2と素因数5の個数をそれぞれ求め合計していきます。
その際、4=2×2と25=5×5に注意するだけです。
(素因数2の個数)
2+1+1=4個
(素因数5の個数)
1+2+1+・・・ ←左から5個目まで求めました。残りは計算するまでもないですね。
したがって、Mは10で4回割り切れます。
(2)
Nが小さいので、書き出して求めます。
Mを構成する25個の整数は下記のようになります。
5 25 3 4 5 6 7
5 25 10 11 12 13 14
5 25 17 18 19 20 21
5 25 24 25
(素因数2の個数)
2+1+1+2+1+1+2+3=13個←小さい方から順にチェックしていきました。
(素因数5の個数)
(1+2)×4+1+・・・ ←左から3列まで計算しました。4列目以降は計算するまでもないですね。
したがって、Mは10で13回割り切れます。
(3)
Nがそれほど大きくないので、この問題も書き出してしまったほうがはやく解けるでしょう。
Mを構成する50個の整数は下記のようになります。
5 25 3 4 5 6 7
5 25 10 11 12 13 14
5 25 17 18 19 20 21
5 25 24 25 26 27 28
5 25 31 32 33 34 35
5 25 38 39 40 41 42
5 25 45 46 47 48 49
5
(1)と(2)では、素因数5の個数が答えに影響しなかったので、この問題は素因数5の個数が答えに影響すると考えられますが、素因数2の個数も一応求めます。
(素因数2の個数)
5×1+4×1+3×2+2×4+1×9 ←(64の倍数以外の)32の倍数(素因数2が5個)が32の1個、32の倍数以外の16の倍数(素因数2が4個)が48の1個、16の倍数以外の8の倍数(素因数2が3個)が24、40の2個、8の倍数以外の4の倍数(素因数2が2個)が4、12、20、28の4個、4の倍数以外の2の倍数(素因数2が1個)が6、10、14、18、26、34、38、42、46の9個というようにシステマティックに数えましたが、小さい方から順に数えていったほうがはやいかもしれませんね。(2)で半分調べ終わっていますからね。
=32個
(素因数5の個数)
1×8+2×7+1×2+2×1+1×2+1×1+1×1 ←左の列から順番に数えていきました。
=30個
したがって、Mは10で30回割り切れます。
なお、ずいぶん前に灘中学校で同じような問題(灘中学校1999年算数2日目第1問)が出されていて、その問題は数が大きいので計算で求めています。ぜひ解いてみましょう。