灘高等学校2009年数学第3問(解答・解説)
(1)
百の位が8通りあり、そのそれぞれに対して、十の位も8通りあり、そのそれぞれに対して、一の位も8通りあるから、全部で
8×8×8 ←8は2の3乗だから、2の9乗になります。2の10乗=1024を利用すると、すぐに答えが出せますね。
=512個
できます。
(2)
3桁の整数が3の倍数だから、各位の数の和が3の倍数となります。
各位の数の和は
1+2+3
=6以上 ←下限チェック!
8+7+6
=21以下 ←上限チェック!
だから、各位の数の和は6、9、12、15、18、21となります。
組み合わせとして考えられるのは、次のようになります。 ←まず選び出し、次に並べ替えます。
各位の数の和が6の場合
(1,2,3)
各位の数の和が9の場合
(1,2,6)、(1,3,5)
(2,3,4)
各位の数の和が12の場合
(1,3,8)、(1,4,7)、(1,5,6)
(2,3,7)、(2,4,6)
(3,4,5)
各位の数の和が15の場合
各位の数の和が15の場合で、1と8、2と7、3と6、4と5を入れ替え(和が9になる数同士を入れ替え)たものになります。 ←条件の対等性を利用して作業を減らします。
実際にやってみると、次のようになります。
(8,6,3)、(8,5,2)、(8,4,3)
(7,6,2)、(7,5,3)
(6,5,4)
各位の数の和が18の場合
各位の数の和が9の場合で、1と8、2と7、3と6、4と5を入れ替えたものになります。
各位の数の和が21の場合
各位の数の和が6の場合で、1と8、2と7、3と6、4と5を入れ替えたものになります。
いずれの組み合わせも数字の入れ替え方が
3×2×1
=6通りあるから、
全部で
6×(1+3+6)×2
=120個
できます。
(別解)
まず、1〜8を3で割った余りで分類してから解きます。
(あ)3で割った余り1・・・1、4、7
(い)3で割った余り2・・・2、5、8
(う)3で割った余り0・・・3、6
3桁の整数が3の倍数となる組み合わせは、(あ)、(い)、(う)のそれぞれのグループから1個ずつ使った場合(P)と(あ)、(い)、(う)の同一のグループから3個使った場合(Q)になります。
(P)の場合は、(あ)からどの数字を選ぶかで3通りあり、そのそれぞれに対して、(い)からどの数字を選ぶかで3通りあり、そのそれぞれに対して、(う)からどの数字を選ぶかで2通りあるから、全部で
3×3×2
=18通り
あります。
(Q)の場合、(あ)の3個の数字を使った場合と(い)の3個の数字を使った場合の2通りあります。
結局、各位の数字の組み合わせは
18+2
=20通り
あります(以下略)。
この別解のほうが楽なように感じますが、(3)のことを考えると、最初の解法のほうがいいでしょう。
(3)
(2)で入れ替えた数同士でペアを作って和を求めると、各位はすべて9となり、ペアの数の和は999となります。 ←例えば、135+864=999、246+753=999となりますね。
したがって、求める数の和は
999×120/2
=60×1000−60 ←999=1000−1として分配法則を利用しました。
=60000−60
=59940
となります。
洛南高校附属中学校2015年算数第5問の(2)がこの問題の(3)と同様の発想で解ける問題になります。ぜひ解いてみましょう。