東大寺学園高等学校2011年数学第2問(解答・解説)
(1)
N
=100×a+10×b+1×c
=100×(9−c)+10×b+c ←a+c=9だから、a=9−c
=900+10b−99c ←分配法則を利用しました。答えなので、文字式のルールに従ってかけ算の記号を省略しています。
となります。
(2)
(1)を無視して、もう少し一般的に解きます。 ←以下に示した方法で、11の倍数判定法を証明することができます。洛星中学校2002年後期算数2第1問の解答解説を参照しましょう。
N
=100×a+10×b+1×c
=(99+1)×a+(11−1)×b+1×c
=99×a+a+11×b−b+c
=11×(9×a+b)+a−b+c
だから、Nが11で割り切れるのは、a−b+c=9−bが11で割り切れるとき、つまりb=9のときになります。
(3)
(2)より、
N
=900+10×9−99×c
=990−99×c
=99×(10−c) ←分配法則の逆を利用しました。
となります。
これが(c2+68)×11と等しいから、
99×(10−c)=(c2+68)×11
9×(10−c)=c2+68 ←両辺を11で割りました。
となります。
小学生が2次方程式を解くのは厳しい(負の数が答えでないので、面積図で答えを求める方法もありますが・・・)ので、整数問題として範囲をしぼって倍数条件に着眼して解きます。
aは1以上の整数でa+c=9だから、cは8以下の整数となり、9×(10−c)は18以上81以下の9の倍数となります。
c2+68は69以上の整数だから、結局、9×(10−c)は72以上81以下の9の倍数となります。
9×(10−c)=72のとき、c=2となり、2×2+68=72となるから、条件を満たします。
9×(10−c)=81のとき、c=1となり、1×1+68=69となり、条件を満たしません。
したがって、c=2と確定し、a=9−2=7となるから、N=792となります。