大阪星光学院高等学校2024年数学第4問(解答・解説)
Xの十の位の数と一の位の数をそれぞれ〇、△(〇と△は整数で、9≧〇>△≧1)とします。
(1)
〇△
+△〇
77
十の位から百の位への繰り上がりがないから、一の位から十の位への繰上りもなく、〇+△=7となります。
〇+△=7
6 1
5 2
4 3
だから、答えは61、52、43となります。
(2)
低学年の子が解くようなやり方((1)の解法)では厳しそうなので、本格的な解法を採用します。
X2−Y2=4455より、(X+Y)×(X−Y)=4455となります。 ←「和と差の積=2乗の差」(関西学院中学部1996年2日目算数第1問(4)の解答・解説を参照)を利用しました。
X=〇×10+△、Y=△×10+〇だから、
X+Y
=〇×10+△+△×10+〇
=〇×11+△×11
=11×(〇+△) ←分配法則の逆を利用しました。
X−Y
=〇×10+△−△×10−〇
=〇×9−△×9
=9×(〇−△) ←分配法則の逆を利用しました。
となります。
また、4455=11×405=11×5×81=11×9×5×9だから、
(〇+△)×(〇−△)=5×9=45
となります。
〇+△と〇−△は45の約数のペアで、9+8=17>〇+△>〇−△≧1だから、(〇+△,〇−△)=(15,3)、(9,5)となります。
あとは、和差算を解くだけです。
(15+3)/2=9、9−3=6
(9+5)/2=7、7−5=2
だから、答えは96、72となります。
(3)
再び、低学年の子が解くようなやり方で解きます。
〇△×△〇=1612
△×〇の一の位の数が2となることに着目して解きます。 ←九九の計算結果の一の位が2のものを探すだけのことです。
△と〇の少なくとも1つは偶数だから、その偶数が2、4、6、8の場合を調べつくします。
2と1、6
4と3、8
6と(2)、7
8と(4)、9
( )をつけた数字は既出だから検討する必要はありませんね。
21×12<1000で1612より明らかに小さく、40×80、60×70、80×90は明らかに1612より大きいので、チェックすべきものは26×62、43×34だけとなります。 ←上限チェック!下限チェック!
1612は、下2桁の12が4の倍数だから、4の倍数となりますが、43×34は4の倍数ではありませんね。
結局、答えの候補は26×62だけとなり、26×62=1612となるので、答えは62となります。